中学まで数学は得意だったのに、高校に入ってから苦手になったという話をよく聞きます。
中学までは教科書の内容を理解すればテストの問題が解ける、つまり「分かる」と「できる」は
イコールだったのですが、高校数学はそうはいきません。授業の内容を理解できても、
問題が解けるかというとそうではないのです。
今回は、「数学が苦手」と感じている方が苦手意識をなくすための勉強法についてお伝えします。
ここでは、夏休みまでの勉強法をご紹介しますので、よければ参考にしてみてください。
普段の復習方法を変える
数学が苦手な方のほとんどが、「自分の力だけで答案を作りきる」練習をしていません。
①予習であまり分からなかった
②授業を受けて理解した
③家に帰ってノートを見直した
このような繰り返しをしていても、残念ながら数学は絶対に伸びません。
そこで、皆さんに試してほしいことは、「③」の復習方法を変えることです。
復習の時間になりました。
授業のノートは開かず、予習の時と同じように
①何も書き込まれていない問題文をしっかり読みます。
②授業を思い出しながら、問題を解いてみます。
おそらく、授業では分かったつもりでも、自分の力で一から答案を再現しようとすると
途中で手が止まってしまうと思います。
③考えてもこれ以上はどうしても分からない、となってから初めて授業のノートを開きます。
④ノートを見ながら、その問題の解法を順序だててしっかり理解します。
ここで、先ほど自分で途中まで解いた続きに戻るのではなく、
⑤もう一度ノートを閉じ、何も書き込まれていない問題文を読んで、一から解答を作ります。
きっと2度か3度、途中で手が止まってしまうと思いますが、
⑥手が止まったらノートを振り返り、理解したらまた問題を読むところから始めます。
⑦自分の力だけで一から答案を作りきれるようになるまで繰り返します。
そして、翌日。
もう一度、一から答案を作れるようになったかを試してみます。
作れなかったら、作れるようになるまで翌日も同じ問題を試してみます。
おそらく、真剣に取り組めば、遅くとも3日後にはすらすら解けるようになっていると思います。
この復習方法を、予習の段階で解けなかった全問題について実践します。
夏休みにはテキストを3~5周する
夏休みには、入試レベルの問題集を1冊仕上げましょうとか、赤本を解きましょうとか
言われることが多いと思います。ですが、数学が苦手な人にとっては、それどころではないと思います。
夏休みの間にテキストの問題をしっかり解けるようになっておくことが、
苦手克服の一番の近道なのです。
夏休みのスタートです。
①1学期のテキストをすべて準備しましょう。
②授業で扱った問題をすべて、問題を読んで、自分の力で解いていきましょう。
ここで、解けた問題は〇、途中で止まってしまった問題は△、まったくわからない問題は×と
問題を色分けします。〇については、ここで終了です。
③△と×を1学期と同じ方法で復習しましょう。
④△と×がすらすら解けるようになるまで、日を空けて3~5回問題を解きましょう。
個人的には、苦手意識のある人は、長く時間をかけて少しずつ復習をするよりも、
夏休みの最初の方で一気に数学の学習時間を取った方がいいのではないかと思います。
3日~5日かけて、すべてのテキストを1周し、分類まで終わらせてしまうことをおすすめします。
後は他の科目の勉強とバランスを取りながら、毎日しっかり数学の時間を確保していけばいいのです。
まとめ
いかがでしたか。
高校数学は自分で手を動かさなければ、絶対に伸びません。頭の中で考えるのではなく、
必ずしっかり手を動かして答案を作ることを意識してみてください。
ご紹介した学習法は、少し考えれば、とんでもない時間がかかることが分かると思います。
ですが、この「とんでもない時間」をかけなければ、数学の苦手意識を変えることはできません。
数学だけに時間かけられる訳ではないからこそ、授業で扱った問題のみに絞って実践してみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。